東に霊峰富士を仰ぎ北に牧の原台地をみはるかす
豊饒な自然と素朴な人情の里こそ我が故郷、榛南
美しい自然と温かなひとによって脈々と受け継がれてきた伝統と文化の中で、
この地域には何に変えることの出来ないすばらしい風土と、
長い歴史の中で様々なひとの縁や交流によって結ばれた
「ひとつ屋根の下に暮らす家族のような」心と心の結びつきが存在する。
私たちはそれを「れん」と呼び、故郷である榛南を愛し、
この地域のすばらしい未来を想像し、歩み続ける。
~未来は僕等の手の中~
「ひとは決して一人で生きていくことはできない、そして永遠に生きていくことも出来ない」
どこかで聞いたようなフレーズが今僕の頭の中で何度となく鳴り響いている。
2011年3月11日を境に僕等は「生きる」ということが、
「人間として生きている」当たり前の状態であること以上に、
「ひととして生きる」尊い行為であることを多くの悲しみとともに深くこころに刻み込みこんだ。
「ひととして生きる」とは、与えられた人生に感謝し、
いかなる状況に置かれてもすばらしい未来を想像し続け、
今を精一杯生きることであると僕は思う。
目の前の現実に、何を考え、選択し、行動するのかは、
今までの自分の生き方が大きく影響している、
すなわち未来の自分とは「今をどう生きるのか」そのものなのである。
震災という大きなインパクトからの後遺症といまだ先行き不透明な経済、
混迷を極める国際情勢、不安と閉塞感が漂う社会の中で、あたりまえのように無気力、無関心が蔓延し、
日々を無難に過ごそうと現実から目を背け続ける人々。
僕等は今を生きる青年として、日々こころを磨き、今日より素敵な明日、
明日よりすばらしい未来を想い描き、
コツコツとそして確実に次世代へと繋げていく為に今を「正しく生きる」のだ。
僕の本棚の中でひときわ輝く1冊の本によれば、
それは「一生懸命働くこと、感謝の心を忘れないこと、
善き思い、正しい行いに努めること、
素直な反省心でいつも自分を律すること、
日々の暮らしの中で心を磨き、人格を高めつづけること。
すなわち、当たり前のことを一生懸命行っていくことに生きる意義があるし、
それ以外にひととしての生き方はない」と説かれている。
そして、この「正しく生きる」ことは決して自分自身の幸せの為だけではなく、
今の時代をともに生きる誰かの幸せの為であることも忘れてはならない。
その先にはきっと誰もがこころに豊かさを感じ、互いの幸せの為に生きる、
愛に満ち溢れた平和な未来があるに違いない。
あまりにも突然に昨日は砕けていく
それならば今ここで僕等何か始めよう 僕等何か始めよう
未来は僕等の手の中
私の想像するまちの未来とは、誰もがこころに豊かさを感じ、
互いの幸せの為に生きることのできるまちである。
きっとそこに住むひとはコミュニティの中で繋がりを実感し、
互いに助け合い、安心して暮らしているだろう。
そしてそのまちには笑顔溢れたひとが多く集い、
誰もが幸せを感じることができるすばらしい魅力が沢山あるはずだ。
私たちは、次世代に繋がる安心で魅力あるまちを強く想像し、
日々を「正しく生きる」とともに、現状に満足することなく常に向上心を持ち、
「前向きな変化」を地域に起こし続ける為に「今ここで何か始めよう」ではないか!
未来の宝
活き活きと輝く子どもたちの笑顔は、私たちの生きる大きな希望であり、
まちの未来にとってはかけがえのない宝であると私は考える。
この地域に住むすべての子どもたちが与えられた人生に感謝できる、
未来に夢を持った、こころ豊かなひとへと成長する為にも、
私たち大人は「地域の親」として子どもたちのまなびの手本となるよう自らの姿勢を律し、
愛情を持ったふれあいを通して健やかな子どもたちを育むことが大切なのである。
「れん」の未来
私たちが活動するこの榛南地域は現在2市1町から構成されており、
設立当初の御前崎、相良、榛原、吉田町の時代から
「行政の枠を超え、共に力を合わせ、地域の発展に努める」
と宣言し、「榛南はひとつ」を合言葉に様々な広域的なまちづくり運動を展開してきた。
平成の大合併を終え、それぞれの行政区で約10年という月日が経ち、
私たちが深化、存続させてきた「れん」で結ばれた故郷「榛南」は、
この地域に住むひとに今、どのように映っているのか?
私たちは今一度この「榛南」地域に飛び込み、そこに住むひとの声に耳を傾け、
様々な視点でこの地域の現状を考察し、
行政の枠を超え「榛南」でまちづくりすることの意義を再確認するとともに、
広域的な視点で「れん」を捉え、
このまちの未来の姿を考えることが必要であると考える。
また、この地域には、人口減少・少子高齢化による地域の衰退化、
南海トラフ巨大地震、大津波など自然災害からの防災対策、
浜岡原発の在り方を巡る議論など様々な問題が山積している。
このような大きなそして難解な問題を目の前にして、私たちは自ら足を止め、
「国が、行政が、政治家が、誰かがいつかやってくれるだろう」
といつのまにか他者へと責任を転嫁してしまいがちである。
私たちは強い当事者意識を持ち、地域のリーダーとして、多くのひとを巻き込み、
「ここに住む自分たちだからこそ今何ができるのか」を考え、
身近なことから率先して行動に移し、継続していくことが重要である。
その積み重ねこそがこのまちの未来に繋がることを信じて、
私たちの想いを地域に発信し、ともに安心で魅力あるまちをつくろう!
青年会議所の未来
30年という歴史の中、榛南青年会議所では多くの先輩たちが、
英知と勇気と情熱をもって明るい豊かな社会に向けともに切磋琢磨してきた。
そして私たちもまた40歳で卒業という青年会議所活動の中、
今まさに志を同じくする仲間たちと熱い議論を交わし、夢を語り、友情を育んでいる。
この青年という貴重な時代に出会い、同じ空気の中で互いに刺激しあった仲間とは
人生において家族や友達ではないどこか戦友のような
特別な絆で結ばれた存在であると私は感じている。
その仲間たちの存在が私たちの未来を描き続ける運動に
何よりも勇気を与えてくれていることも忘れてはならい。
この地域には私たちの未来の仲間たちがまだまだいるはずである。
会員の減少は紛れもなく、LOMの活力、組織としての体力の低下も意味するが、
同時に私たちにとってかけがえのない出会いを失うことにもなるのである。
私たちメンバーが一丸となって榛南青年会議所の看板をさらに磨き、
新たな仲間たちとともに学び、
友情を育むことがこのまちの未来に繋がると強く信じて会員の拡大に全力で取り組もう!
組織においても、現状に満足することなく向上心を持って
効率的且つ透明性の高い運営を追求し、
行政や地域団体と有機的に協働、連携を図り、
地域に最大限の効果が生まれるようさらに進化させていくことが必要である。
その上で大切なことは「何の為に、誰に向け」を常に考えることである。
目的やターゲットが明確であればあるほど、
相手に「伝わる」手段や仕組みがより具体的に見えてくるはずである。
机上で独りよがりに「何をするのか?」を考えるのではなく、
現場で相手の為に「どうするのか?」を真剣に考え行動することが、
我々JAYCEEに「今」求められているのであると強く感じる。
自ら情熱を燃やし、こころから楽しむ私たちの姿勢が自然と周りに良い影響を与え、
やがて大きな波濤となり地域に「前向きな変化」を起こしていくのである。
私たちの組織が正しい方向に進化し、魅力的な活動を重ね、効果的な運動を展開することが、
このまちのすばらしい未来に繋がることを信じて今ここから歩み始めよう!
衝動が運動へ
2013年6月、榛南青年会議所は30周年という大きな節目を迎え、
創始の志を継承し先輩諸兄や地域の方々に感謝し、
メンバーがひとつとなり新たな1歩を力強く踏み出した。
私たちはこの30年というかけがえのない歴史に誇りを持ち、
31年目を引き受けた榛南青年会議所メンバーとして
自覚と責任と情熱を持って地域の為に動くことを宣言する。
私は、ひとが何かに情熱を傾けるには、こころの底から湧きあがり、
身体が突き動かされるような「衝動」が何よりも原動力になると強く信じている。
頭で考えて動くのではなく、こころの思うままにまずは動いてみる。
失敗を恐れず、前向きに。
今までの慣例やフォームに囚われることなく、「衝動」を信じて何度でも動き続けることが、
明るい豊かな社会の創造に向けた、私たちの運動に新たな、
そして無限の可能性を与えてくれるのであると確信する。
君や僕の未来は、ずっと遠くの誰かのものではなく、 僕等の手の中にある。
そしてこのまちの未来も僕等の手の中にあるのだ!
誰もがこころに豊かさを感じ、互いの幸せの為に生きる、
愛に満ち溢れた平和な未来へ今ここで、
僕等何か始めよう、僕等何か始めよう!
未来は僕等の手の中
2014年度 榛南青年会議所 スローガン
未来は僕らの手の中